2015年11月22日

イタリアワインの王様バローロ


イタリアワインのツートップ... って僕が勝手に言っていますが、でも万人が認めるイタリアワインの銘産地ってのが、ピエモンテとトスカーナ。

その中でもトスカーナで栽培されているサンジョベーゼを使った最高傑作、
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノがワインの女王と呼ばれているのに対して、こちらのピエモンテ州で栽培されている、ネッビオーロを使った最高傑作がこの、
バローロバルバレスコ

特にこのバローロはイタリアワインの王様なんて言われていて、名門のワイナリーが集まっています。

そんなバローロエリアに行ってみました

こちらがバローロのある、ランゲ地区のワイン畑の風景。

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この景色が、ピエモンテの葡萄畑の景観:ランゲ・ロエロ・モンフェラートとして、2014 年にイタリアでは 50 番目の世界遺産として登録されました

そんなバローロのワインですが、かなり廃れた時期もあり、その当時に改革派も台頭してきて
現在は大きく二種類に分かれていると言われています。

そんなバローロの歴史を簡単に書いてみると...

📖 このバローロは 19 世紀から 「 イタリアワインの王様 」 としてイタリアきっての高級ワインとして、宮廷に献上され晩餐会のワインとなったりと、早くから外国にもその名を轟かせていました。
しかし、1970 年代に入ってバローロの人気にかげりが見えてきます。
その原因はバローロの個性によるものとされています。

当時のバローロのワイン作りというものは、大手の生産者が農家からブドウを購入してワインを作るのが一般的でした。
質より量...そんな考えが大手企業の理論となっていました。
ネッビオーロという品種は、果皮に含まれる色素が少なく、色を出すためには 40 〜 50 日の超長期マセラシオンが必要だったのですが、そのために必要以上のタンニンが果汁に溶け込み、それを和らげるのには 10 年前後と言う非常に長い熟成期間が必要になってきます。
したがって、そんなに熟成させるという感覚の無いイタリアワインの世界ではバローロはどうもいまいち...という評価になっていきました。

ワイン造りの改革は、バローロの弟と言われているバルバレスコの生産者、アンジェロ・ガイアによって始まりました。
ワインの発酵温度を管理し、短期間のマセラシオンで十分な色素を抽出し、余分なタンニンの抽出を抑える古都に成功しました。
更に伝統的な大樽での熟成ではなく、フランスワインでよく使われる小樽 ( バリック ) 熟成で効果的にタンニンを和らげるという生産方法でワインを造ることにより、ネッビオーロのワインを早く飲み頃を迎えさせ、より洗練されたワインへと変身させました。
この手法により、ワイン自体の味わいも変化したため、産地を二分する大論争が引き起こされました。

伝統主義者 vs バリック派 の戦いが始まっていきます。

伝統主義者は、バローロは本来、タンニンの強い、長期熟成型のワインであると考え、バリックを使った醸造方法ではまったく別のワインになってしまうと非難しました。
つまり、バリックを使うと余計な味をワインにつけてしまうため、ワインの熟成には木の助けは入らないと。
もちろん伝統主義者も、昔ながらのワイン作りをそのまま継承していくだけではなく、自社畑のブドウでワインを造り、品質を高めるために、選果、ソフトプレスなどタンニンが強くなりすぎないような工夫をしてきていました。

一方新しいバローロの作り手は、ガイアに触発された醸造家たちがこれまた試行錯誤を重ねていきます。
そのリーダー的な存在が、レナート・ラッティです。
1980 年代になると小規模な生産者の中で傑出したワインを造るものがどんどんと出てきました。
それらをまとめてバローロ・ボーイズと呼ばれました。
彼らの作るワインは、畑で著しく手間をかけた上に、最新の醸造理論を駆使して作るアーティスティックなワインと言われています。
以来、バローロ・バルバレスコ地区はガレージワインの聖地となって行きます。

それから 10 年。

バローロ地区では名門ワイナリーが続々と復活してきました。
一時期は、バローロの名だたるワインを生産者はほとんどがバローロ・ボーイズで占められていたのですが、2004 年に入ってくると約半数までが伝統的なワインの作り手が出てきます。
彼らの復活の理由の一つに、1997、1998 年のヴィンテージがずば抜けてよかったってことにあります。
こういった昔ながらの名門醸造所は地域の中でもやっぱりいい場所に畑を持っており、単純にブドウの出来栄えが品質を引き上げたことにあります。
またワイナリー自身の改革がここへ来て実を結んできたこともあります。
大手は量から質への転換がなかなかうまく進まず、時代から取り残されつつあったのですが、ここへ来てようやく成果が現れてきたということですね。

結果的には、こういった大手と小規模の切磋琢磨が現在のバローロの品質を上げ、世界中に高級ワインとしての知名度をも確立して言ったのではないかなと思います。


ちょっと長くなりましたが...💦

と言うわけで、今回訪れたワイナリーは、バローロ地区でも大手に当たる、

Marchesi di Barolo

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受付を終えてまずはワイン醸造所の見学。

ここのワイナリーは 19 世紀から続く名門ワイナリーで、自社の畑といくつかの契約農家の畑、約 120 ha を管理しており、ランゲ、ロエーロおよびモンフェッラート地方の土着品種の醸造を手掛けています。

こちらは発酵タンク

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右側が木製の熟成樽、そして左側がセメント製の発酵槽

そして、ステンレスタンクと。

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通常はステンレス樽で発酵させセメント槽でマロ・ラクティク発酵をさせるそうです。

こちらが伝統的な熟成樽。

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150 年前から使われている樽で、大体 18,500ℓ 入るそうです。

違う部屋ではバリックの小樽があったけど、そこは写真撮り損ねてしまいました。

フレンチオークの樽で 225 ℓ入り、 3 年間使うそうです。

ここのワイナリーでは、伝統的な作り方、そして新たな作り方、両方を試しているんですね。

伝統的な造り方では少しずつ最新設備を入れていくと言うことで。

そして新たな作り方の方は、今でも試行錯誤を繰り返しつつ、目的とする味を求めていっているということです。

終わりの無い戦いが始まっているのかもしれませんね。

さて、ワイナリーの見学の後は、試飲 & お食事です


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posted by まいど! at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ワイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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